経営学の巨匠・ミンツバーグ氏が日本企業を評価

日本の特殊な企業文化

その一方、ミンツバーグ氏は日本、特に日本の企業文化を高く評価する。

日本は(アメリカと)違います。その理由の一つは、コミュニティシップが歴史的に企業に組み込まれているからです。ご存知のように、松下(パナソニック)やホンダなどの大企業は、人々を巻き込むコミュニティとして組織されています。あなたたちはそうした企業で働いていても、アメリカのように解雇されることを毎日死ぬほど恐れながら生活することはありません。

日本では多元的セクター(コミュニティ)と民間セクター(企業)がある種関連しており、ほかの多くの国とは異なっているのです」(ミンツバーグ氏)

そうした特殊な企業文化を育んできた日本が、この「狂った世界」でより良い経営戦略を獲得するには「カイゼン」のあり方を変える必要があると指摘する。

「カイゼンとは何かを考えてみてください。それは積み重なる小さな変化です。しかし、大きなポイントを見逃しています。小さな変化が大きな新しい戦略につながることがあるということです。言い換えれば、カイゼンは単に継続的な小さなカイゼンであるべきではありません。小さなカイゼンの中に大きなアイデアを見出すべきなのです」(ミンツバーグ氏)

つまり、ただ運用するのではなく、戦略的に取り組む「戦略的カイゼン」が必要なのだという。

経営学の巨匠・ミンツバーグ氏が「世界は狂っているが、日本は正気」と断言する理由

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