教授の仕事は、「研究」「教育」「事務」です
「研究」は、自分の論文を書いて発表することで、
「教育」は、授業、ゼミ、研究室などでの学生への指導で、
「事務」は、大学内の事務と、学外の学会の仕事などです。
最近の教授は、忙しくなっています。映画、ドラマでは、『ガリレオ』の福山雅治、『トリック』の阿部寛が演じる教授は、ノー天気で楽そうですが、実際のところは違っています。
大学の学部の場合は、できる限り多くの人に受験してもらって、偏差値をあげたいと思いがちです。ペーパーテストを受ける人が100人増えれば、試験を実施する教室を増やせば済みます。
今は少子化で、各大学は、受験生確保に熱心です。1990年代の受験バブルのころは、立正大学に受験生が殺到し、大学に入試会場が足りなくなり、東京ドームを貸し切って、グラウンドに沢山の机と椅子を並べて入試をしていましたが、今ではそのようなことはあり得なそうです。
少子化のため、各大学では、学部受験生のための、オープンキャンパス。説明会では、高校生に受験を強く勧める傾向にあります。
学歴フィルターの存在は黙っていて、「君の夢は叶う」とおっしゃる教授もいます。
大学院の場合は、中堅大学だと、「もっといい大学院に入らないとなかなか研究者になれないよ」、「もっといい大学院に入らないと就活の学駅フィルターが通らないよ」、などと言う教授が多くなっています。
受験指導者の人生を心配して親切で言ってくださるケースと、自分の仕事を増やされたくないからそのように言っているケースがあります。
大学院には、学部直属の大学院と、独立研究科があります。
学部直属の大学院は、例えば、経済学と経済学研究科があり、独立研究科の場合は学部はなく、東大なら、新領域創成科学研究科、情報学環・学際情報学府などがあります。その他、工学系研究科の中に、学部にはない専攻、コースがあったり、駒場キャンパスの総合文化研究科などにも、学部にはないコースがあります。
学部がない大学院の場合は、学部から自動的に持ち上がりで入学する人がいませんし、学部に大勢いる研究科とは違い院生が必要ですので、多めの受験生を求める傾向があり、他の大学からの入学者が多くなっています。
学部だけ教えても、学部と大学院の両方を教えても、教授の給料は同じですので、学部だけの指導にしぼりたい教授たちがいることは、ある意味で当然の流れです。
大学院受験の説明会では、事務の人が見ている時は、受験生に、受験を勧めているものの、個別に受験生が教授にメールをすると、受験を歓迎せず、受験されることを渋るケースはよくあります。
もっといい大学院に入らないと、研究者になりにくいし、企業への就活ももっといい大学院に行った方がいいよ、と思っていて、せっかく時間とお金を使うならもっといいところの方がいいよと教授は思いがちです。
見方によっては、親切ですよね。学校側からしたら、そうではないですが。
受験生からすると、SMAPの「世界でひとつだけの花」のように、オンリーワンの存在である自分をなんで歓迎してくれないんだろう?と思いますが。教授側からしたら、歓迎しにくい事情があるわけです。
以上のような大人の事情もあることを把握したうえで、説明会に行ったり、教授にアポを取って、併願校を決めていくといいですよ。
赤田総研の赤田塾では、このような大学院受験の大人の事情をちゃんと分かったうえで。受験生の将来を見すえた受験指導をしています。
「大学院受験は情報戦で心理戦!要領と気合と人情です」