アメリカ政治外交史が専門の歴史学者で、東京大名誉教授、成蹊大名誉教授の西崎文子さんがお亡くなりに。

アメリカ政治外交史が専門の歴史学者で、東京大名誉教授、成蹊大名誉教授の西崎文子(にしざき・ふみこ)さんが8月25日、がんで死去した。66歳だった。夫は成蹊大名誉教授の加藤節さん。

 宮城県生まれ。東京大、一橋大を経て、米イエール大大学院博士課程修了。主な著書に「アメリカ外交史」「アメリカ外交の歴史的文脈」などがある。建国期の思想やモンロー・ドクトリンに象徴されるアメリカ外交の「理念」と、ベトナム戦争といった「現実」とを対立的に捉えずに、理念が現実を変え、現実が理念に影響を与えると見て、アメリカ外交の本質に迫った。「歴史学の真髄(しんずい)は、探究を通じて理念を鍛え、そこから未来を見通すことにある」とし、パワー・ポリティクス中心に論じられることの多い政治・外交史を、異なる視点を含めて考察した。

歴史学者、西崎文子さん死去 「アメリカ外交史」 被団協の通訳も

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